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100点狙いのマニュアルはNG

こんにちわたいらです。

 

クライアントとマニュアル作成を行っていると、必ずと言っていいほど

「ここの部分に関して知識をフォローして欲しい」とか

「もう少し高いレベルを要求したい」とかって話がでてきます。

 

基本的にはお断りするような真似はしないのですが、

何でもかんでも盛り込めば良いというわけではありません。

 

知っておいた方が良い、身に付けた方が良い、レベルの内容を

マニュアルのコアな部分に載せることはあまりお勧めできません。

シェイプアップして付帯資料として作成するのはアリ寄りのアリですが。

 

極端な話になりますが、

看護師は皆医師レベルの知識を持っておいた方が良い。

調理人は和洋中を一通り修行しておいた方が良い。

秘書は担当役員レベルのの経営判断能力を持っておいた方が良い。

ということになりかねません。

 

笑い話に聞こえるかもしれないですが、実際しばしばこういった場面に遭遇します。

 

私は経営層と運営現場の橋渡しもマニュアルの大きな役割であると認識しているので

マニュアルができかかった段階でいろいろな方にお目通しいただくわけですが

突然横やりが入ってコレもアレも・・と始まるわけです。

できるだけそうならないための根回しはしておきますけども。

 

 

マニュアル作成において全てのスタッフを100点満点目指してもらうのは

やめた方がいいです。というより絶対うまくいきません。

 

20点と40点と60点と80点と100点ののスタッフがいたとしましょう。

言わずもがな平均は60点てことになります。

 

この現場の目標感を「全スタッフ100点になりなさい!!」に定めるとしましょう。

たぶん20点と40点のスタッフが辞めて60点のスタッフがモチベーション下がります。

80点のスタッフにだけはひょっとしたら刺さるかもしれません。

 

私のおすすめは「全スタッフ60点は取りなさい!そして平均80点目指しましょう!」です。

まぁこれでも20点のスタッフは辞めてくかもしれないですけど。

少なくとも先に挙げた目標よりは現実的で成果が挙がります。

 

こう考えると80点取るためのマニュアル作りに集中できるわけです。

すると100点マニュアルより重要点が明確でスリムなマニュアルが出来上がります。

 

80点を100点に上げるためのマニュアルのボリュームを考えると、

倍、もしくはそれ以上のボリューム感で付帯知識やケーススタディ、

数字の分析スキルといったオプションを付けざるを得なくなります。

 

別に私が作りたくないって言ってるんじゃないんです(汗

マニュアルはボリュームを抑えた方が確実に有用性があって

スタッフから「使えるもの」として認知されやすいんです。

ややもすると没個性教育のように捉えられかねません。

 

毎度おなじみ極端な例ですが、

野球選手に全員打率3割ホームラン30本30盗塁目指せ!って言っても刺さらないでしょう?

 

監督の指示にはとりあえず従って不服があれば試合後に文句言いなさいとか、

ベースカバー必ずしましょうとか、内野ゴロでも全力疾走しましょうとか。

スタメンは出塁率2割5分を目標にしましょうとか?そういうのじゃない?

 

しまった、野球のことあんま知らん。

 

と、とにかくですね、私が再三このブログで申し上げております通り、

マニュアルは新規採用時の教育ツールとして使えなければ形骸化します。

 

そこも踏まえた上で、時には断捨離も選択肢に入れながら

まずは80点目標の濃密なマニュアル作りを目指しましょう。

 

自己評価100点プレイヤーがスリムなマニュアル作りの邪魔をしてきがちなのは内緒。

 

でわでわ

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